イッセイです。モルックスを使って,グルタミン酸をつくりましょう。
目次
アミノ酸の共通構造をつくりましょう
私たちの体に含まれるタンパク質は,アミノ酸がつながった鎖の構造をしています。
タンパク質の材料になるアミノ酸には,20種類あります。
アミノ酸には共通構造があります。

真ん中の4面体の炭素原子の頂点には,そのアミノ酸に特長的な原子たちがつきます。そこで,共通ではないのでジョイントをつけただけにしています。
奥に水素原子,右下に酢酸と共通の原子たち(カルボキシル基),左下に窒素と水素2この原子たち(アミノ基)がついています。
4面体の炭素に四種類の異なる原子たちがつく場合,右足と左足の靴みたいな似ているようで違う分子ができます。このような原子を不斉炭素原子と呼んでいます。
とても面倒ですが,生物は厳密に区別しているので,しかたありません。
モルックスの写真だけではわかりにくいので,原子ブロックを図にしてみました。

原子ブロックにつけた数字は何面体かということでみてください。色は,原子ブロックの種類です。
黒は炭素,赤は酸素,青は窒素,白は水素です。
以下の順番で組み立てたら間違えないでしょう。
- 4面体の炭素原子を手に取る
- 頂点を意識して,持つ
- 向こう奥に水素をつける
- 右側にカルボキシル基をつける
- 左側にアミノ基をつける
グルタミン酸にしましょう

グルタミン酸は,アラニンに酢酸がくっついた形をしています。プロピオン酸が共通構造にくっついた形ともいえます。
または,アスパラギン酸の途中にCH2が入った形です。いろいろ似た分子があるものですねえ。
共通構造の不斉炭素原子を赤い4で示しています。

3面体の炭素に,1面体の酸素と2面体の酸素をとりつけます。2面体の酸素には,水素をとりつけます。
これに〈4面体炭素に水素を2こつけたもの〉を2つくっつけると,側鎖の完成です。

さらに共通構造とくっつけると,グルタミン酸の完成です。

味の素の材料の分子ができあがりました(^ω^)