授業書《あかりと文明》では,ナタネ油を紹介するのでナタネの情報を生徒に伝えたりする必要があります。
菜の花といえば,川岸に咲くもの
筑後川流域に住む私にとって,菜の花といえば,春の風物詩です。
川岸が菜の花で黄色に染まるのが,春だからです。
でも,大人の私にとっての常識であって,授業を受ける子にとっての常識ではありません。ですから,「菜の花って」ということを紹介というか,思い出してもらうというか,そんな手続きが必要となります。
菜の花の咲いている時期と場所
九州だと3月から4月にかけて川岸に咲いているのが菜の花です。

最近は護岸に悪影響があるとされて減ってきているとはいえ,まだまだ川岸に見ることができます。
また,「道の駅 原鶴」では,3月から4月にかけて菜の花を楽しむことができます。

菜の花のタネ=ナタネはあるの?
花の時期を過ぎると,関心が別の花に行ってしまっていたのか,菜の花のことに気づいていませんでした。
そこで,意識して「実ったタネをつけている菜の花はないものか」と探すことにしました。
最初のうちは「見事に刈られていて,全くないなあ」と思っていました。
しかし,5月になってよーく探すと,やっぱりあったのです。

しかも,一度気づくと,あちらこちらにあるのでした。
「見れども見えず」です。見えていたはずなのに見えていなかったのでした。
そこにナタネはあるの?
枯死している菜の花に,ナタネはまだあるのでしょうか。

穂先をふると,シャラシャラ音がします。
果実の中でタネが踊って鳴っているのです。
熟した果実をひとつ取り出してみました。

触ると,簡単にはじけます。
はじけると,タネが出てきました!

この姿から,真ん中の仕切りのような部分が残って,穂先についていたのだなと推定できました。

ひとつの果実に30個ほど入っていました。
それにしても,菜の花の母体はみごとに枯れきっていたのが印象的でした。そして,タネには次代を担う力強さをとても強く感じました。

これが,《タネと発芽》の「鳩の餌」に入っていることのある「ナタネ」ですね。
そして,《あかりと文明》では,油を絞るもととなっているタネというわけです。
5月以外でナタネを手に入れる方法
5月に取れるのはいいけれど,取り損なったらどうするの?というときに便利なのは,ホームセンターなどのタネのコーナーです。
たまに「菜の花」そのものを売ってくれています。

もしも,「菜の花」がないとしても,「菜の花」の品種としてキャベツ・ブロッコリーなどがありますから,そういったものを買ってくればナタネを入手することができます。