構造式とモルックス

構造式がわかれば,作ったことのない分子をモルックスで作ることができます。

構造式とは

構造式は,原子と原子の結びつきを線で示したものです。

たとえば,水を H-O-H というふうに表すのが構造式です。

モルックスは,空間充填モデルで原子を描く分子模型です。そのため,原子と原子の結合する手の数を直接表現する方法はありません。そのかわり,何箇所で結合するかという結合面の数で表現しています。

構造式の入手方法は

構造式を手に入れるためには,ウィキペディアで分子名を入れるのが簡単なようです。たとえば,ウィキペディアで二酸化炭素を検索すると,右上に O=C=O という構造式がでてきます。

そのとき,「その原子は,何箇所で他の原子とくっついているか」を見ましょう。

すると,だいたい組み立てができます。たとえば「2箇所で酸素と結合しているから,炭素の2面体を用意しよう。これに酸素の1面体を両側につけたらいいんだな」となどと思考していけばいいのです。

とはいえ,複雑な分子をだんだんと作りたくなります。

すると,原子ブロックにはいろんな種類があるので,「どれを使ったらいいのかな?」ってなりそうです。

構造式とモルックスの対応表

おおまかにこんな具合かなっていう対応表をつくってみます。

炭素の原子ブロック

炭素の1面体

一酸化炭素を作るときに使います。このとき,炭素の結合の手が1つ余ります。

炭素の2面体
炭素の3面体
炭素の4面体

「正4面体の真ん中に炭素原子があり,正4面体の頂点に向けて結合の手を伸ばしている」という形が,炭素の4面体です。

炭素の二重結合

炭素の二重結合は,すでに二つの炭素原子が結合した状態になっています。現実の分子が結合面で回転しないのと同様,モルックスでも結合面での回転ができないように工夫してあります。

酸素の原子ブロック

酸素の1面体
酸素の2面体

モルックスの酸素原子の1面体と2面体の違いとは

窒素の原子ブロック

窒素の1面体
窒素の2面体
窒素の3面体(平ら)
窒素の3面体(角度つき)=平らでない

窒素の3面体には二種類あります。分子によって平らになったり,平らにならなかったりするようです。

硫黄の原子ブロック

硫黄の2面体

硫黄は,2面体が基本です。

硫黄の4面体

硫酸を作るときに使うのが硫黄の4面体です。

2012年の論文によってこんなふうに描いてみました。構造式も奥が深いなあ。

塩素の原子ブロック

フッ素の原子ブロック

水素の原子ブロック

リンの原子ブロック

炭素がたくさんある構造式の注意

パルミチン酸をウィキペディアで見たりすると,「なに,このジグザグ?」という構造式が書いてあります。

その例を,比較的小さな分子であるブタンで表現してみます。

このジグザグが,ブタンだというのです。

それは,色々と省略してあるからです。

まず,炭素原子を省略してあったのです。炭素原子を復活させると以下のようになります。

これで終わりかというと,そうではありません。

炭素の結合の手は4つあるのに,今は1本しか描いていないのです。

実は,水素原子も省略してありました。

こんなふうに,省略されていない構造式に復元してあげる必要がある場合が,ものすごくたくさんあります。ですから,「大きな分子を作ってみよう」というときには注意してください。

構造式がみつかったら,まずは復元!というわけです。