国立西洋美術館の「ゴシック写本の小宇宙」がすばらしかった

イッセイです。羊皮紙というものの実物を見ることができただけで価値が高いと思える展示でした。

国立西洋美術館の「ゴシック写本の小宇宙」を鑑賞してきました。

2019年10月19日〜2020年1月26日までの常設展示です。

入口のビデオは必見です

常設展の入口には,写本の工程などをビデオ上映してあります。

立ち見ですが,これを見ると見ないとでは中に入っての感想が全く違うことでしょう。

異常なまでの手間をかけて写本しているということを知ることができました。

展示では

ビデオでは拡大して撮影していたりするので,その作業の細かさが伝わらない部分がどうしても出てきます。

しかし,展示されている実物を見ると「ええ!こんなにも文字が小さいの!」と思いました。

そして,貴重な羊皮紙に写本しているということは,失敗の許されない一発勝負だったこともうかがえます。

この1枚を仕上げるだけでその緊張の持続時間はどれほどのことなのでしょう。恐ろしい執念を持って作業がなされたのだなと思えます。

ところで,今までの私は「写本を撮影して小さく掲載した本」しか見たことがありませんでした。

こうして1ページ毎の展示をしてくださると,細部まで観察できてとても楽しめます。

そうしているうちに気づいたのは「羊皮紙の薄さ」です。

裏が透けて見えています。

現代で言えば,国語辞書に使ってある紙ほどの薄さです。

そんなに薄くまで皮を破らないまま加工するとは! ここにもすさまじい技術と執念が見えます。

展示の中に世界を変革したルクレティウスの写本がないかなと思いましたが,それはありませんでした。

いつかルクレティウスの本を見てみたいものだと思えた,すばらしい展示でした。