プロゲステロンって溶けるの?

イッセイです。コレステロールについてやっとわかりかけてきました。ついでにプロゲステロンも (^ω^)

コレステロールって?

コレステロールを聞くのは,健康診断の後が多いという人が多いでしょう。

LDLコレステロールの値が,,とか,HDLコレステロールの値が,,,とか言われてしまうことがあると思います。

そして,その説明は「善玉コレステロールが,,」という話で,とてもうさんくさいものでした。

私には,「そもそもそのLDLコレステロールとか何?コレステロールに何か種類があるの?それから,善玉とか悪玉とか言って説明しているけれど,それって何?」という思いがだんだんとたまってきました。

そこで,まずはコレステロールの分子模型を作ってみることにしました。

コレステロール

発泡スチロール球で,コレステロールをつくってみましょう

すると,1個だけ酸素原子がいるものの,他は炭素原子と水素原子のかたまりでした。これは,油です。

水に溶けるはずがありません。

それなのに,どうして動脈硬化の原因とか言われるのでしょうか。「動脈まで運ばれている」ということは,血液中を運ばれているということです。水に溶けないはずなのに,どうやって運ばれているのでしょうか?

『ストライヤー 生化学』

同僚にそんな問いを投げかけたところ『ストライヤー 生化学』を読むことを勧められました。

すると,この本にはしっかり記述がありました。

主に肝臓で合成されたコレステロールは,リポタンパク質が運んでいるのでした。そして,その絵も描いてありました。この絵は,油を包み込む石鹸膜にも見えます。油と水の間を両方の性質を持つ膜で包む構造をリポタンパク質が担っているのでしょう。

すばらしい!ここまできちんと書いてある本は初めてです。

肝臓から体のあらゆる細胞へコレステロールを運ぶのが低密度リポタンパク質LDL)です。細胞へ運んで何をするのかと言えば,コレステロールは細胞膜の材料となるのです。実は,コレステロールはなくてはならない物質なのでした。

HDLとは,高密度リポタンパク質のことです。このタンパク質は,全身の組織からコレステロールを回収して肝臓に輸送するといいます。

つまり,各細胞へコレステロールを運んでいるのがLDLで,各細胞からコレステロールを戻しているのがHDLです。

コレステロールの善悪の問題ではなく,輸送のバランスの問題だったのです。

各細胞に運ぶ奴ばっかり増えていたら,そりゃあいろんなところに運んでいる荷物=コレステロールをおいちゃうでしょう。それが血管だったというわけでしょうね,きっと。

コレステロールはステロイドの材料となっています

「コレステロールはステロイドの材料になっている」ということは,本で読んだりしてなんとなく知っていました。

分子の構造式も見たことはありました。

今回,分子模型を作ってみて,あらゆる方向から眺めてみて,初めてしみじみと「こんな分子だったんだなあ」と思うことができました。

発泡スチロール球で,コレステロールをつくってみましょう

そして,4つも炭素の環が連なっている分子=ステロイドが,水に溶けるはずがないよなあと思うようになりました。

プロゲステロンをつくってみました

プロゲステロン

コレステロールの尻尾をとって,両端に酸素原子をくっつけた形をしているのがプロゲステロンです。

発泡スチロール球で,プロゲステロンをつくりましょう

コレステロールの特徴であるステロイド核をきっちり持っています。

ところで,プロゲステロンは性ホルモンの一種です。

血液を流れていって各細胞に働きかけるのがホルモンです。

それなのに,プロゲステロンはステロイド核を持っているのです。

水に溶けるとは思えない構造をしているのに,水に溶けて運ばれているはずというわけです。これはなかなかの矛盾だと感じました。

でも,プロゲステロンは水に溶けないようにも思えますが,両端にある酸素原子が効果的に水分子を引きつけて,水に溶けるのかもしれません。

どうやって調べたらいいものでしょうか。

そこで「プロゲステロン 溶解度」で試しに検索してみることにしました。

「さて,見つかるかなあ」とドキドキしながら結果を見てみると,なんと要求通りのデータを見つけることができました

プロゲステロンは1mlの水に25mg溶けるといいます。1000倍したら「1Lの水に25g溶ける」ということです。よく溶けるとまではいきませんが,なかなかの量のプロゲステロンが溶けるようです。

これだけでは不安なので,コレステロールも調べてみました

すると,1mlの水に0.002mg溶けるのだそうです。これが全く溶けないと言っていいレベルの値なのだなと思えました。プロゲステロンの1000分の1しか溶けないのですから。

溶解度から推定すると,性ホルモンであるプロゲステロンは,血液に溶けて運ばれているのでしょう。コレステロールのように血液中をタンパク質に運んでもらうのではなく。